読書

といっても、なんだかんだで本は読む。
池田正行『食のリスクを問いなおす』ちくま新書
『経済学がわかる本』(増刊経済学セミナー)日本評論社
稲葉振一郎 他『マルクスの使いみち』太田出版

食のリスクを問いなおす―BSEパニックの真実 (ちくま新書)
池田氏の書は個人的に快著。読みやすいし。
周りに流されず、自らの道/信念/理論を通すことがどれだけ困難なことか。独り善がりにならず、対象とのコミュニケーションを重視し、実践していく姿は尊敬出来ることであるし、研究や実践を行うものは見習っていくべきものだと思う。
著者の言う「ゼロリスク症候群」という言葉に代表される現代社会の「安全」「安心」への過度の傾倒。BSEを通じて、その状況を見ることも出来る。村上陽一郎あたりとはせて読むとさらに良いのではないかな。
また「あてつけボイコット」という言葉に象徴される、ある意味での「民度」の低さ。社会に参加する市民や、大衆社会というものを現在から考えさせてくれる。
要するにBSE問題を切り口に、読者に様々な問題意識の種を植え付けてくれる本ってこった!