読書−佐藤賢一『王妃の離婚』

王妃の離婚 (集英社文庫)
 むかーし、高校生の時代かな、ハードカバーで読んだ小説。いつか読み直そうと文庫で買ってははいたものの、読んでなかった。直木賞とかも取った作品らしく、そこそこ有名なんですかね。彼の小説はコレしか読んでないんですけども。
 内容は一五世紀のフランス、ルイ12世の離婚の話。政略によりぶっさいくな奥さんと結婚しちゃって困ってる王様。離婚しようにもカトリックは離婚が出来ない。故に婚姻の無効を訴えようとする。でも、皇后としては別れたくない。そこで裁判。圧倒的に不利な皇后。そこに1人の弁護士が立ち上がり・・・・。というお話。
 一つの裁判モノとして見るのも面白い作品。歴史小説の体はとっているものも、プロットとしては、不利なサイドにヒーローが助っ人して逆転するというお決まりそのもの。でも、その”お決まり”をどれだけ読ませるかで、小説のおもしろさって決まるのかなとも思う。