読書

佐藤賢一『王妃の離婚』読了。うん。やっぱり面白かった。さすが直木賞(権威主義とか言うな。)
マルチメディアと著作権 (岩波新書)
中山信弘『マルチメディアと著作権
うなずくところが多い。というかうなずきっぱなし。
著作権特許権の垣根の話などは、見ようとしまいとしていた点だけと、やはり重要な点だということを再確認。
一部界隈では神扱いされてるだけども、影響されすぎないように吸収したい。
倫理の危機?―「個人」を超えた価値の再構築へ (広済堂ライブラリー)
石川伊織『倫理の危機?』
学校近くの古本屋で発掘
薄いし、安かったし。ちょっと前気になってたから購入。
パラ見してみて、所有権関連にも軽く言及しているみたく、そこを見てみる。

(自分の臓器が「所有物」であるとするならば*)自分の意志で自分の片方の腎臓を譲渡すことも認められなくてはならなくなる。何しろ臓器は私の所有物なのだから。なのに、なぜか臓器は無償で提供されねばならないのである。あたかも、所有が後ろめたい行為であるかのように。だったら資本主義経済なんかやめてしまえばいいのだ。所有という観念はこれほどに問題を孕んでいる(P148)

;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブフォッ
いや、言ってることはわかりますけども。ただ、前後を軽く眺めただけだと、岡本裕一郎が
(おそらく)あえて「臓器売買の何が悪い」と展開した市場主義的とも言える倫理への対抗策が見えない。タイトルが『倫理の危機?』であるのは、その「?」に現状への活路を見いだせるような書であるようなことを祈って読みたい。
*:要約はioring
参考:岡本裕一郎『異議あり!生命・環境倫理学』ナカニシヤ出版
異議あり!生命・環境倫理学