読書メモ

私的所有論
立岩真也『私的所有論』を読む
積ん読処理。なかなか手強いので、箇条書きにメモを付ける。アンダーラインのとこだけど。
更新後とに一章づつ。10章構成だから2週間くらいで終わりたい。
しかし、研究会とかやってないとレジュメ切る習慣が無くなるからいかがなものか。



第一章
◆近代的な意味での所有権は、単に所持する権利ではなく処分権であるから、その限りで、「所有」と、あることをどのように扱うかという「決定」とは同じものである。,p2
◆その「自分のこと」とは何か、その範囲が問題なのであり、そしてなぜその範囲が自己の決定のもとにおかれるべきなのかが問題なのである。,p3
◆今生きている誰もが少なくとも一時期、小さかった時、「決定主体」などではなかったのだから、実際には少しも少数者のことではない。,p7
能力を増やすことは、定義上、よいことである。,p8
◆生じている事態の一つは、自然の過程の内部にあったものが、技術によって分離され取り出されるようになったということ、交換や贈与が原理的に可能になったということである。,p10
◆私たちの国で流通している「生命倫理学」で言われるのは、多くの場合、一つは、「自己決定」「説明の上での合意」が大切だといったことだ。つまり、その言説は「啓蒙」として現れる,p11
◆年齢、性、人種・民族、家柄等の個人の能力や努力によって変えられない出自・属性に基づく生得的地位(ascribed status)と、個人の能力と努力、その結果である業績に基づいて配分される獲得的地位(achived stutus)とを区別したのはLinton。パーソンズはこれを敷衍し、行為の準拠枠として、出自や属性を基準とするアスクリプションと業績と能力を基準として評価し処遇するアチーブメントとを区別した。それぞれ属性主義(帰属原理)、業績主義(業績原理)とも言われる。近代化は前者から後者への移行とまず捉えられるが、実際はどうか。どのようにして人の地位は決まっていくか。,p19