MEMO−−『経済学的思考のセンス』に関連して

昨日の大竹文雄『経済学的思考のセンス』より、気になったのでMEMOっとこう。しかしなんのためなんだろうか、このMEMO。

所得格差の拡大が生じていることを認識している人が多いにもかかわらず、小さな政府を目指す政権への支持率も高い。日本では単に無駄遣いをなくすことが小さな政府を目指すことと混同されている。……税制や社会保障を通じて所得格差を小さくするのであれば、大きな政府を目指すべきである(P208)

日本政府の支出のGDP比は先進諸国の中では低いとした上で、日本の財政赤字が低いことは…

当たり前のことではあるが、日本の税率が先進国のなかで最低水準にあるからである。実際2004年度の租税負担率は21.1%で、先進国のなかで最低の水準である。(P210)

んで、近年個人の税負担は結構減ってきたらしい。近年は控除を含めて減税があった。

それでも増税感を感じるのは、社会保険料が継続的に引き上げられてきたからである。減税は最高税率の引き下げを中心とした累進度の低下を中心に行われ、事実上比例税である年金保険料が引き上げられてきたことで、日本の租税体系は所得再分配機能を弱めてきた。デフレの継続で所得があまり上がらないなかで、社会保険料の引き上げが続くと、低・中所得者は重税感を感じることになる。(P211)

んで、筆者の考える解決策の方向性は、公的年金の再配分機能と所得比例の部分を分離すること。

所得再配分の役割を果たしている基礎年金の部分は、累進所得税と消費税を中心にした租税を負担し、年金給付の所得比例部分のみを保険料ででまかなう形にする(P212)

そうすると保険金は自分の将来のための、その名の通り“保険”となるから、「負担」では無くなる(少なくとも分析手法として公的負担と考えなくてよくなる)。
むーん。むじゅかちい(そうか?)